✖

季節が移り変わる理由

なぜ季節があるのでしょうか。なぜ春、夏、秋、冬が移り変わるのでしょうか。夏と冬が入れかわるのは、1年の間に地球と太陽の距離が変わるからだ、と考えている人はたくさんいます。実際、地球は太陽のまわりを完全な円をえがいて公転しているわけではありません。地球が太陽から遠いときもあれば、近いときもあります。次の図を見てください。

地球が「上」にあるときは、「下」にあるときより太陽から遠いことがわかります。一見すると、地球が太陽から遠いときは冬、近いときは夏になる、と考えるのはもっともらしく思えます。ところが、地球が太陽から最も遠くなるのは7月5日ごろ、最も近くなるのは1月4日ごろです。つまり、まったく逆なのです。日本のある北半球では、地球が太陽から最も遠いときが夏、最も近いときが冬です。

また、北半球が夏のときは南半球が冬、北半球が冬のときは南半球が夏であることも知られています。日本が冬の寒さの中にあるとき、オーストラリアは夏です。ですから、季節の変化の原因が地球と太陽の距離の違いであるはずはありません。もしそうなら、片方の半球だけでなく、地球全体が同時に夏になるはずです。

さらに、図では地球と太陽の距離が大きく変わるように見えますが、実際の差はずっと小さいものです。地球が太陽に最も近いときの距離は約1億4700万km、最も遠いときは約1億5200万kmです。その差はおよそ3パーセントで、夏と冬の間に見られるような大きな気温の違いを生むほどの差ではありません。

原因は地軸の傾き

地軸は、地球が自転するときの軸になる、想像上の直線です。この地軸は、地球が太陽のまわりを公転する想像上の平面に対して、少し傾いています。図を見てください。

上下の白い線が地軸、地球を横切る黒い線が赤道を表しています。赤道は地球を南半球と北半球の二つに分けます。下の矢印は、地球が地軸のまわりを回る向きを示しています。地軸が垂直ではなく、少し傾いていることがわかります。この図からすでに、太陽が北半球よりも南半球をずっと多く照らしていることに気づくでしょう。ほかにも気づくことがあります。南極には日が当たっていますが、北極には当たっていません。しかも、この状態はしばらく続きます。1日たって、地球が地軸のまわりを1回転したとしましょう。地球が傾いているため、南極にはその間ずっと日が当たっていて、太陽はまったく沈みませんでした!逆に、北極では1日じゅう太陽が昇りませんでした!そしてその間ずっと、太陽は北半球よりも南半球のずっと広い部分を照らしていました。つまり、南半球は夏、北半球は冬です。これは、冬は夏より昼が短いという、よく知られた事実とも合っています。

しかし、これだけでは、なぜ冬の太陽が夏より「冷たい」のかは説明できません。冬は太陽が照っている時間が短く、その理由はもうわかりました。では、なぜ冬の太陽は、夏ほど暖かくないのでしょうか。これは、日光が当たる角度のためです。

日光が当たる角度

光が垂直に当たる壁を考えます。もう一つ、同じ長さの壁にも光が当たっていますが、こちらは垂直ではありません。一つ目の壁に比べて、二つ目の壁は45度回転しています。

二つの壁は同じ長さで、同じ強さの光源に照らされているのに、二つ目の壁に当たる光線は一つ目の壁より少ないことがわかります。それだけでなく、光線どうしの間隔も広くなります。つまり、二つ目の壁は一つ目の壁ほど明るく照らされていません。日光についても同じことがいえます。日光がどんな角度で地面に当たるかが重要なのです。垂直に当たると、地面にたくさんの光が届き、暖かく感じます。もっと小さい角度で当たると、地面に届く光は少なく、間隔も「広く」なって、寒く感じます。地球全体でも同じことが起きています。

地面に垂直に当たる光線は、すべて南半球に当たっています。そのため南半球では、1平方メートルあたりに届く日光が多くなり、北半球より暖かくなります。北半球にも日光は届きますが、小さい角度で当たるので、届く量が少なくなるのです。同じ北半球でも、北へ行くほど寒く、南へ行くほど暖かい傾向があるのもこのためです。北の地域ほど日光が小さい角度で当たり、届く量が少なくなります。

参考文献