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平面の方程式

平面も、直線と同じように、いくつかの方法で表せます。いちばん簡単な、平面の媒介変数表示から始めましょう。

平面の媒介変数表示

まず、直線 p の媒介変数表示をどう求めたかを思い出しましょう。直線 p が通る点 A と、方向ベクトル u→ を選びました。点 A に方向ベクトルの t 倍を足すと、直線 p 上の点が得られました。こうして、直線上のどの点 X についても次の式が得られました。

X=A+t⋅u→,t∈R.

同じように考えると、平面の方程式が得られます。平面を表すには、零ベクトルでなく、互いに平行でない2つのベクトルと、もちろん平面が通る点 A が必要です。ベクトルが平行であってはいけないのは、2つのベクトルが同じ直線上に並んでしまわないためです。直線1本では平面は決まりません。1本の直線を含む平面は無数にあるからです。

別の考え方もできます。直線は異なる2点 A, B で決まります。しかし、この2点を通る平面は無数にあります。ところが、この2点に、直線 AB 上にない点 C を加えれば、平面はただ1つに決まります。

したがって、異なる3点 A, B, C があれば、異なる2つのベクトル u→=AB→ と v→=AC→ がつくれます。この2つのベクトルと、たとえば点 A で平面が決まります。ベクトルの和を思い出しましょう。

2つのベクトルの和 u⃗+v⃗

2つのベクトルを足すと、その2つのベクトルの「間」を向くベクトルが得られることがわかります。ベクトル u→ と v→ のいろいろな実数倍を次々に足していけば、平面全体を埋めつくせます。そこで、ベクトル u→,v→ で決まり、点 A を通る平面の媒介変数表示を次のように書けます。

X=A+t⋅u→+s⋅v→,t,s∈R

ここで X は平面上の点です。平面上のどの点についても、この式が成り立つような t と s が見つかります。この式は連立方程式に書き直すこともできます。X(x, y, z), A(a1, a2, a3), u→=(u1,u2,u3), v→=(v1,v2,v3) とします。

x=a1+t⋅u1+s⋅v1y=a2+t⋅u2+s⋅v2z=a3+t⋅u3+s⋅v3

例題

3点 A(2, 3, 4), B(3, 7, −1), C(−5, 4, 4) で決まる平面上に、点 Q(0, 3, 5) があるかどうかを調べなさい。

まず、平面の方程式をつくります。ベクトル u→ と v→ を、u→=AB→、v→=AC→ として求めます。次のようになります。

u→=B−A=(3,7,−1)−(2,3,4)=(1,4,−5)v→=C−A=(−5,4,4)−(2,3,4)=(−7,1,0)

平面は点 A を通るので、連立方程式は次のようになります。

x=2+t⋅1−s⋅7y=3+t⋅4+s⋅1z=4−t⋅5+s⋅0

次に、この平面が点 Q(0, 3, 5) を通るかどうかを調べます。そのためには、x,y,z にそれぞれ 0, 3, 5 を代入し、連立方程式を解きます。すると、次の連立方程式が得られます。

0=2+t⋅1−s⋅73=3+t⋅4+s⋅15=4−t⋅5+s⋅0

最後の方程式を t について解きます。

5=4−t⋅5+s⋅05=4−t⋅51=−t⋅5t⋅5=−1t=−15

t を2つ目の方程式に代入します。

3=3+t⋅4+s⋅13=3−15⋅4+s⋅10=−45+s⋅1s=45

最後に、t と s の値を1つ目の方程式に代入し、方程式が成り立つかどうかを調べます。

0=2+t⋅1−s⋅70=2−15⋅1−45⋅70=105−15−2850=−195

方程式は成り立たないので、連立方程式全体も解をもちません。したがって、点 Q(0, 3, 5) はこの平面上にありません。