分散
分散は、データの値がどれくらい散らばっているかを表す数です。英語では variance といいます。
分散とは
次の表は、中学2年B組から選んだ10人の生徒の通知表の評定(5段階、5が最高)です。ここでは数学と社会の二つの教科を見てみます。
| 名前 | 数学 | 社会 |
|---|---|---|
| 翔太 | 4 | 2 |
| 健太 | 5 | 5 |
| 大輝 | 4 | 5 |
| 拓海 | 4 | 5 |
| さくら | 4 | 3 |
| 美咲 | 5 | 2 |
| 蓮 | 4 | 1 |
| 悠斗 | 4 | 5 |
| 陽菜 | 4 | 4 |
| 太郎 | 3 | 2 |
数学はほとんどの生徒が4で、ときどき5や3の生徒がいる程度です。一方、社会の列はかなりばらばらです。評定は1から5まで散らばっていて、特に多い評定もありません。社会の評定は、数学の評定よりも散らばりが大きいといえます。
数学の評定の平均値を計算すると4.1になります。ほとんどの値が、この平均値のかなり近くにあることがわかります。これに対して、社会の平均値は3.4ですが、ほとんどの評定はこの値の近くにありません。
この散らばりの大きさを、数で表すにはどうすればよいでしょうか。
分散の求め方
前の表のデータをグラフに表し、社会の評定だけを示します。
x 軸は生徒です(今度は名前がないので、1が翔太、2が健太、というように番号で表します)。y 軸は評定です。直線 y = 3.4 が平均値を表します。
分散は、平均値からの距離(偏差)の2乗の平均値として求めます。難しそうに聞こえますが、実は簡単です。x の2乗は、1辺の長さが x の正方形の面積と考えることができます。そこで、グラフに、値と平均値の距離を1辺とする正方形をかいてみます。
グラフには、このような正方形を四つだけかきました。全部はかききれないからです。さくらさんは平均値にかなり近いので、正方形は小さくなっています。一方、蓮さんは平均値から遠いので、正方形が大きくなっています。すべての正方形をかいて、その面積の平均を求めれば、それが分散です。
データの値 X = [x1, …, xN] があり、その平均値を
和の記号 Σ(シグマ)を使うと、次のように書けます。
なぜ
このデータの分散は次のようになります。
分散は2.24です。数学の評定の分散は次のようになります。
分散は0.29です。予想どおり、こちらのデータの分散はずっと小さくなりました。
Excel での分散の求め方
Excel では、VAR.P などの関数を使います。例えば VAR.P の引数に、データの入ったセル範囲を指定します。