一様分布と正規分布
身近な場面でもよく出会う、代表的な分布が二つあります。一様分布と正規分布です。
一様分布
一様分布とは、データのどの値も同じ頻度で現れる分布です。例えば、2000年、2001年、…、2009年の各年に何か月あったかを数えてみましょう。
理想的なさいころを投げると、1の目が出る確率は
一様でない分布の例としては、いかさまのさいころが考えられます。例えば、6の目が確率
正規分布
正規分布は、ガウス分布ともいいます。正規分布は、連続型確率変数だけに使います。標準正規分布は次のような形をしています。
この曲線は、ガウス関数とよばれる次の関数で表されます。
かなり複雑な関数なので、覚える必要はありません。ただ、この式から、正規分布は平均と標準偏差(または分散)で決まることがわかります。平均と標準偏差の値を変えると、いろいろなグラフが得られます。
正規分布が重要なのは、実際に出会うさまざまな分布をかなりよく表せるからです。どの曲線も山は一つだけで、平均値のところで最大になります。例えば、赤の曲線は X = 0 で最大になるので、この変数の平均値は0です。また、曲線は左右対称で、平均値の点 X = 0 を通り X 軸に垂直な直線に関して対称です。言いかえると、曲線は0の左側と右側で同じ形をしています。緑の曲線も同じ性質をもちますが、基準になるのは0ではなく X = −2 です。
正規分布は、人の知能、つまり IQ の分布をよく表すことができます。IQ の平均値は、定義によって100です。そして、IQ が100より高い人と100より低い人は、ほぼ同じ人数です。平均よりやや低い人とやや高い人もほぼ同じ人数で、極端に低い人と極端に高い人も同じくらいいます。次のグラフは、IQ のおおよその分布を表しています。
正規分布では、標準偏差が大きな役割を果たします。標準偏差が σ の正規分布では、値のおよそ68%が区間 [μ − σ, μ + σ] に入ります。つまり、値のおよそ68%は、平均値からのずれが標準偏差1つ分以内です。さらに、値のおよそ95%が区間 [μ − 2σ, μ + 2σ] に、99.7%が区間 [μ − 3σ, μ + 3σ] に入ります。次の図を見ると、このことがよくわかります。
出典
- 一部の図はウィキペディアの記事正規分布(チェコ語版)と Intelligence(英語版)から引用しました。