シンプソンのパラドックス
シンプソンのパラドックスは、イギリスの統計学者の名前がついた統計のパラドックスです。2つの対象があり、一方がどの観察でももう一方より成績がよいのに、合計するともう一方のほうが成績がよくなることがある、というものです。
例
ちがう学校でちがう分野を学ぶ、2人の学生がいます。さくらさんと健太さんとしましょう。2人とも、学期中に自分の科目でテストを2回受けます。さくらさんの正答率は1回目が 30%、2回目が 100% です。健太さんの正答率は1回目が 25%、2回目が 75% です。
さくらさんのほうが成績がよいように見えます。しかし、正解した問題の数がわかると、そうは見えなくなるかもしれません。問題の本質は、さくらさんと健太さんがちがう学校に通っているので、ちがうテストを受けたことにあります。
じつは、さくらさんは1回目のテストで 10 問中 3 問(正答率 30%)、2回目で 2 問中 2 問(100%)正解したのかもしれません。すると、合計では 12 問中 5 問の正解です。健太さんは、4 問中 1 問(25%)、次に 8 問中 6 問(75%)正解したのかもしれません。すると、合計では 12 問中 7 問の正解です。この見方では、今度は健太さんのほうが成績がよいのです。
シンプソンのパラドックスはかなりよくある現象で、理解できないところは何もありません。この現象をはじめてきちんと説明したエドワード・H・シンプソンの名前がついていますが、もちろんこのパラドックスはそれ以前にも現れていました。
章: モンティ・ホール問題, 誕生日のパラドックス, ベンフォードの法則, 確率のうそつきのパラドックス, ネクタイのパラドックス, シンプソンのパラドックス, 偽陽性のパラドックス, サンクトペテルブルクのパラドックス, 非推移的なさいころ