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中央値

中央値は、簡単にいえば、データの値を半分は中央値より小さく、残りの半分は中央値より大きくなるように分ける値です。実際にはもう少し複雑なので、詳しく見ていきましょう。

中央値とは

中央値を求めるときは、データの大きさ(値の個数)が偶数か奇数かが関係します。値の個数が奇数の場合は、すべての値を小さい順に並べ、真ん中にくる値を中央値とします。

例として、75, 4, 2, 3, 2, 5, 1という数の集まりを考えます。全部で7個で、7は奇数です。これらを小さい順に並べると、数列 1, 2, 2, 3, 4, 5, 75が得られます。中央値を Me で表すと、中央値は真ん中にある要素、つまり3です。要素の個数が |X| = N で、要素 xi が小さい順に並んでいる母集団 X について、一般の公式は次のようになります。

Me(X)=x(N+1)/2

この公式をデータ X = [1, 2, 2, 3, 4, 5, 75] に当てはめると、次のようになります。

Me(X)=x(N+1)/2=x(7+1)/2=x8/2=x4=3

要素の個数が偶数のときは、少し手直しが必要です。偶数個の値の並びには「真ん中の要素」がないからです。母集団から2を1つ取り除くと、母集団 Y = [1, 2, 3, 4, 5, 75] が得られます。このデータには真ん中の要素がありません。真ん中にあるのは3と4の2つです。この場合は、真ん中にある2つの要素をとり、その相加平均を中央値とします。したがって、データ Y の中央値は (3 + 4)/2 = 3.5 です。

要素 xi が小さい順に並んでいる、要素の個数が N のデータ X について、一般の公式は次のようになります。

Me(X)=xN/2+x(N/2)+12

要素を yi で表して、この公式でデータ Y = [1, 2, 3, 4, 5, 75] の中央値を求めると、次のようになります。

Me(Y)=yN/2+y(N/2)+12=y6/2+y(6/2)+12=y3+y42=3+42=3.5

中央値の利点

平均値と違って、中央値はデータに外れ値があっても影響を受けにくい値です。上の例のデータ X = [1, 2, 2, 3, 4, 5, 75] では、平均値は 92/7≒13.1429 になります。7個の要素のうち6個がこれよりずっと小さいので、少しおかしな値です。一方、中央値は3で、妥当な数です。

また、中央値は、何らかの方法で順序をつけられる値なら、どんな値にも使えます。平均値は、たし算と割り算ができる値にしか使えません。例えば、服のサイズを考えてみましょう。服のサイズには、XS, S, M, L, XL, XXLのような順序があります。このような値の平均値を求めるのは困難です。XS + LやXL + Lをどう計算すればよいかも、最後にどう割ればよいかもはっきりしないからです。それでも、ある母集団が買った服のサイズがS, S, M, L, L, L, XXLなら、中央値はLサイズだといえます。買った服の枚数が偶数のときは、真ん中の2つのサイズの平均をとれないので困ります。この場合は、ふつう真ん中にある2つの値のどちらか一方を中央値とします。

章: 平均値, 中央値, 最頻値, 評定の平均の求め方, 相乗平均(幾何平均), 調和平均