✖

相乗平均(幾何平均)

新しい車、例えばあこがれのスポーツカーを買いたいとします。ずっと気になっていて、毎年、前の年と比べて値段が何%上がったかを記録してきました。1年目には500万円でしたが、2年目には25%、3年目には5%、4年目には10%値上がりし、5年目の今年は20%値上がりしました。現在の値段は、パーセントを値段の倍率に直せば計算できます。つまり、「25%の値上がり」を「もとの値段 × 1.25」と書きます。すると、車の現在の値段は次のようになります。

5 000 000⋅1.25⋅1.05⋅1.1⋅1.2=8 662 500

5年後の車の値段は 8,662,500 円です。では、1年あたり平均で何倍ずつ値上がりしたのでしょうか。 最初の年は1.25倍、次の年は1.05倍、というように値上がりしました。平均するとどうなるでしょうか。ふつうの平均値(相加平均)を使うと、おかしな結果になります。1.25、1.05、1.1、1.2 の相加平均は次のとおりです。

1.25+1.05+1.1+1.24=4.64=1.15

試しに、車の値段が4年続けて1.15倍になったとして計算してみましょう。

5 000 000⋅1.15⋅1.15⋅1.15⋅1.15=8 745 031.25

違う数になりました。つまり、1.15(15%)は正しい答えではなく、1年あたりの平均の倍率にはなっていません。相加平均では、この問いに答えられないのです。ここでは相乗平均を使う必要があります。

相乗平均の求め方

車の値段は、この5年間で何倍になったでしょうか。値上がりの倍率をすべてかけ合わせれば求められます。

1.25⋅1.05⋅1.1⋅1.2=1.7325

車の値段は4回の値上がりで 1.7325 倍になりました。つまり、知りたいのは「4乗すると 1.7325 になる正の数」です。それは 1.7325 の4乗根(累乗根)です。計算してみましょう。

1.25⋅1.05⋅1.1⋅1.24=1.73254≒1.147277

では、車の値段にこの数を4回かけてみましょう。

5 000 000⋅1.73254⋅1.73254⋅1.73254⋅1.73254=8 662 500

今度は合っています。1.73254 が、1年あたりの正しい平均の値上がり(倍率)です。

相乗平均の公式

n 個の数 x1、x2、…、xn があるとき、相乗平均 G は次の式で求めます。

G=x1⋅x2⋅…⋅xnn

同じことを次のようにも書けます。

G=∏i=1nxin

例えば、1、2、3、4、5の相乗平均は次のように計算します。

1⋅2⋅3⋅4⋅55=1205≒2.6

章: 平均値, 中央値, 最頻値, 評定の平均の求め方, 相乗平均(幾何平均), 調和平均