直径に対する円周角は直角(タレスの定理)
タレスの定理によると、外接円の中心が辺の1つの上にある三角形は、どれも直角三角形です。日本の教科書では、円周角の定理から導かれる「直径に対する円周角は直角である」という性質として学びます。
タレスの円とは
ミレトスのタレスという人が、昔、三角形のおもしろい性質を発見しました。三角形と、その外接円を、円の中心が三角形の斜辺(最も長い辺)の中点にくるようにかいてみましょう。次の図を見てください。
図には、点 O を中心とする円 k があります。この円は三角形 ABC の外接円で、三角形のすべての頂点を通ります。大切なのは、斜辺が円の中心、つまり点 O を通っていることです。
このとき、内角 ABC はいつも 90°、つまり直角になります。
頂点 B を円の上のどこに動かしても、この頂点の角はいつも直角になります。ほかの例もいくつか見てみましょう。
証明
タレスの円に内接する三角形が、なぜいつも直角三角形になるのかを示しましょう。最初の図を少し変えます。
三角形 OCB と AOB は二等辺三角形です。どちらも、長さの等しい辺を2つもつからです。三角形 OCB では辺 OC と OB で、どちらの長さも円の半径に等しくなります。もう一方の三角形では、辺 OA と OB です。
したがって、角 BCO と角 OBC の大きさは等しく、図では文字 β で表しています。もう一方の三角形でも同じで、文字 α で表しています。
また、三角形の内角の和はいつも 180° になることがわかっています。ここで、三角形 ABC の内角の和を、角 α と β で表します。次の式が成り立つはずです。
1つ目の角 α は角 CAB、2つ目の角 α は角 ABO にあたります。角 β も同じです。この式を少し変形します。
両辺を2で割ります。
これで証明できました。α + β は 90 に等しく、しかも角 α と β を合わせたものが、調べたかった内角 ABC だからです。
参考リンク
章: 円, 直径に対する円周角は直角(タレスの定理)