平方完成
平方完成を使うと、2次関数 ax2 + bx + c を (x + m)2 + n の形で表せます。
平方完成の手順
この手順では、かっこの2乗のおなじみの公式を使います。
手順は次のとおりです。しばらくは a = 1 とします。2次関数 f(x) = x2 + 6x + 1 を (x + m)2 + n の形に直したいとします。まず、かっこ (x + m)2 の中の数を決めます。m にはどんな数を入れればよいでしょうか。公式によると、(x + m)2 = x2 + 2mx + m2 が成り立ちます。関数 f には x2 があるので、ここは問題ありません。しかし、1次の項のところには 6x があります。6x = 2mx が成り立つには、m をどんな値にすればよいでしょうか。明らかに m = b/2 = 6/2 = 3 です。つまり、m にはいつも、2次関数の b の値の半分を入れればよいのです。
こうして、(x + 3)2 + n の形が得られました。残るは n を決めることです。(x + m)2 = x2 + 2mx + m2 が成り立つことはもうわかっています。x2 + 2mx の部分は必要ですが、m2 の部分は余分で、関数 f にはこれにあたるものがありません。そこで、いまの結果から m2 を引きます。すると (x + m)2 − m2 の形になり、展開すると x2 + 2mx + m2 − m2 に等しくなります。引いた結果、残るのは x2 + 2mx だけです。
しかし、関数 f にはさらに定数項 c があります。これはそのまま加えればよいのです。すると (x + m)2 − m2 + c の形になり、展開すると x2 + 2mx + m2 − m2 + c、整理すると x2 + 2mx + c になります。m = b/2 なので、この式は x2 + bx + c に等しくなります。つまり、式 (x + m)2 − m2 + c を展開すると、もとの関数にもどります。計算は正しかったことになります。(くり返しますが、ここでは a = 1 なので、係数を書き忘れているわけではありません。)
こうして、例の関数 f は (x + 3)2 − 9 + 1 = (x + 3)2 − 8 と平方完成できます。展開してもとにもどるか確かめてみましょう。
平方完成は、たとえば2次関数のグラフをかきたいときに使います。
a ≠ 1 の場合
a = 1 が成り立たない関数では、関数全体を a でくくり、あとはこれまでと同じように進めます。例を挙げます。
全体を2でくくります。
かっこの中は、これまでの方法で平方完成できます。
この結果を前の式に代入すると、次のようになります。