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区間

区間は数学でよく使われ、いろいろな定義に出てきます。区間とは、両端の2つの点で区切られた点の集合です。区間には、開区間と閉区間があります。

基本的な説明

区間はふだんの会話でも使います。たとえば「目の色がよくないという理由で、EUから1万円から2万円の範囲の罰金を科されることがあります」と言ったとします。この例では「範囲」という言葉を使っていますが、数学的に言えば区間です。ここで、まぎらわしい疑問がわいてきます。ちょうど1万円の罰金を科されることはあるのでしょうか。それとも、範囲の端の値は含まれないのでしょうか。罰金の額はどれくらい細かく選べるのでしょうか。18,541円の罰金にしてもよいのでしょうか。それとも、たとえば100円きざみで、18,500円か18,600円のどちらかにしかできないのでしょうか。

こうした疑問は、数学的な書き方をすればすべて解決します。そこでは、大切なことを2つ決める必要があります。どの集合で考えるのか(この例でいえば、100円単位か、1,000円単位か、1円単位か)と、両端点も区間に含めるのか(ちょうど1万円や2万円の罰金はありうるのか)です。

さいわい、数学ではほとんどの場合、区間は実数の集合で考えます。そのため、どの集合か書いていない区間があれば、実数だと考えてまちがいありません。

もとになる集合は決まりました。では、両端点を含めるかどうかは、どう表せばよいでしょうか。区間は、かっこを使って書きます。丸かっこは、その端点が区間に含まれないことを表し、角かっこは、その端点が区間に含まれることを表します。これを、開いている、閉じている、といいます。端点が区間に含まれるなら閉区間、含まれないなら開区間です。

例

例を挙げます(とくにことわらないかぎり、すべて実数の集合で考えます)。

  • [1, 2]   1から2までの閉区間です。1と2の間にあるすべての実数が、1と2も含めて、この区間に入ります。
  • (1, 2)   1から2までの開区間です。1と2の間にあるすべての実数がこの区間に入りますが、1と2そのものは入りません。
  • [0, 1)   左側が閉じていて、右側が開いている区間です。0と1の間にあるすべての数が、0も含めてこの区間に入りますが、1は入りません。
  • (p, q]   左側が開いていて、右側が閉じている区間です。p と q の間にあるすべての数が、q は含めて、p は除いて、この区間に入ります。
  • [0, ∞)   左側が閉じていて、右側が開いている区間です。区間に無限大があるときは、その側を開いた区間にします。無限大には有限の端点がないので、閉じた区間には意味がないからです。
  • [1, 5] ⊂ ℕ   ここで状況が変わります。実数の集合ではなく、自然数の集合で考えます。両側が閉じた区間なので、この区間には1、2、3、4、5の全部で5つの数があります。
  • (1, 5] ⊂ ℕ   1つ前の例と同じですが、左側が開いているので1は区間に入りません。区間の要素をすべて挙げると、2、3、4、5です。

集合としての区間

これまで見てきたように、区間は、それを考えるもとの集合の部分集合にほかなりません。そのため、区間を集合としてあつかい、集合の演算をすることができます。たとえば、和集合は次のようになります。

[0,5]∪[5,10]=[0,10]

開区間には注意しましょう。開区間では5が和集合に入らないので、この等式は成り立ちません。

(0,5)∪(5,10)≠(0,10)

正しくは、たとえば次のようになります。

(0,5)∪(5,10)=(0,10)−{5}

開区間を使うとき

開区間と閉区間のちがいは、しっかり理解しておく必要があります。開区間を使うよくある例は、対数の定義域です。対数は、正の実数ならどんな数にも使えます。つまり、負の数にも、0にも使えません。これはどう書けばよいでしょうか。定義域を D で表すと、次のようになります。

D(log)=(0,∞)

この書き方は、対数はどんなに小さな正の数にも使えるが、0には使えない、ということを表しています。たとえば1はこの区間に入りますし、0.001も、0.0000000001も、10−666 も入ります。しかし、0は区間に入りません。分数を含む関数、たとえば簡単な f(x) = 1/x の定義域も、同じように書けます。

D(f)=(−∞,0)∪(0,∞)

これは、0を除く実数の集合を表しています。どちらの区間でも0は閉じた側にないので、和集合にも0は入りません。それでも、どんなに小さな正の数も、どんなに大きな負の数も使えます(負の数では -0.001 のほうが -0.1 より大きいので、「どんなに小さな」ではなく「どんなに大きな」になります)。

数直線での表し方

区間は、ふつう数直線上に線分として表し、端点は区間が閉じているか開いているかによって表し方を変えます。閉区間なら、点を表す丸を塗りつぶします。開区間なら塗りつぶさず、輪郭、つまり円だけにします。

次の図は、どれも2から6までの区間ですが、両端が閉じているか開いているかがちがう3つの区間を表しています。順に、[2, 6], (2, 6], (2, 6) です。

上から順に、閉区間、左側が開いた区間、開区間