✖

三角形の高さ

三角形の高さは線分です。線分の一方の端点は三角形の頂点で、もう一方の端点は向かいの辺の上の点です。そして、高さはその辺に垂直でなければなりません。

鋭角三角形

図で見るのがいちばんわかりやすいでしょう。

三角形の高さ

高さは頂点 C から引きました。もう一方の点は、向かいの辺 AB(つまり辺 c)の上にあり、線分 CPc は辺 c に垂直です。点 Pc を垂線の足といい、辺 c を底辺といいます。垂線の足には、ふつう文字 P に、高さを引いた頂点を表す添え字をつけて名前をつけます。この場合は頂点 C です。

高さは簡単にかけます。定規を使い、辺 c に垂直な直線を、点 C を通るように引けばよいのです。それだけです。

高さは、三角形のどの頂点からでも引けます。3本の高さは1つの点で交わり、この点を垂心といいます。垂心は三角形の内部にあることもあれば、そうでないこともあります。鋭角三角形では、垂心は三角形の内部にあります。

垂心 H を示した三角形

三角形の3本の高さを赤で示しています。どの高さも、それぞれの辺に垂直であることに注目しましょう。高さは小文字 h に、高さを引いた頂点を表す添え字をつけて表します。つまり、高さ BPb は高さ hb です。垂心は緑の点 H で示してあります。

鈍角三角形

鈍角三角形では、ちょっとした工夫が必要です。垂心は三角形の外にでき、いくつかの高さは、本来交わるはずの辺と実際には交わりません。そこで、必要な三角形の辺を「のばして」、うまくいくようにします。これも図で見てみましょう。 高さを示した鈍角三角形 もとになるのは、太線で示した三角形 ABC です。この三角形は鈍角三角形で、角 ACB は90°より大きくなっています。頂点 C からの高さは問題なくかけますが、頂点 B からの高さでは困ります。辺 AC に垂直で、辺 AC と頂点 B の両方を通る直線は見つかりません。そこで、半直線 AC をつくって辺 AC を必要なだけのばします。この半直線に垂直な直線を探すと、今度は見つかります。垂線の足は、新しくできた半直線の上にあります。残りの高さも同じようにかきます。

これで、三角形の3本の高さがすべてかけました。困ったことに、これらの高さは交わらず、垂心ができません。そこで、高さの向きに3本の新しい半直線をかき、三角形の外のどこかで交わるようにします。ただし、高さそのものは変えません。 垂心 H を示した図

直角三角形

直角三角形がいちばん簡単です。2本の高さが、三角形の2つの辺、つまり直角をはさむ2辺と一致するからです。垂心は、斜辺の向かいにある頂点になります。 高さを示した直角三角形

高さの長さ

高さの長さを計算する必要があることもあります。鋭角三角形の高さの図から始めましょう。 頂点 C からの高さを示した三角形

図には高さ hc が示してあるので、その長さを計算してみましょう。高さ hc は、もちろん辺 AB に垂直なので、これを利用できます。高さを計算しやすい新しい三角形をつくります。頂点 B、C、Pc でできる三角形です。図では赤で示しています。

三角形 BCP_c

ここで三角比を使います。そのためには、頂点 B の角、角 β もわかっている必要があります。あとはサイン(正弦)を使うだけです。サインは、斜辺に対する対辺の比です。この場合、対辺は hc、斜辺は辺 CB です。したがって、次の式が成り立ちます。

sin⁡(β)=|hc||BC||hc|=sin⁡(β)⋅|BC|

角 β はおよそ 53°8′、辺 BC の長さは 5 です。代入すると、次のようになります。

|hc|=sin⁡(53∘8′)⋅5=0.8⋅5=4.

高さ hc の長さは4です。

章: 三角形, 三角形の高さ, 三角形の中線, 三角形の外接円と内接円, 直角三角形, 三角形のかき方, 三角形の合同, 三角形の相似, 三角形の面積, 三平方の定理