かけ算
かけ算は、ふだんからよく使う基本的な計算です。
かけ算とは
かけ算は、真ん中の点「・」か、×の記号で表します。「3かける7」は 3 · 7 または 3 × 7 と書きます。×の記号のかわりに、ふつうの文字 x(エックス)を使って 3 x 7 と書くこともあります。
自然数、つまり1、2、3、…のかけ算は、足し算に簡単に直せます。例として 4 · 6 = ?、つまり「4かける6」を考えましょう。ふだんの言葉でいえば、「健太くんのところへ4回行って、そのたびにデコピンを6回する」ということです。デコピンは全部で何回になるでしょうか。1回目に6回、2回目も6回、3回目も6回、4回目も6回します。合計で 6 + 6 + 6 + 6 = 24 回です。同じ数を何度も書いて足すのは手間がかかるので、かけ算が考え出されました。6を4回足したいときは、6 + 6 + 6 + 6 のかわりに 4 × 6 と書けばよいのです。(日本の小学校では「1つ分の数 × いくつ分」の順に6×4と書きますが、次に見るように、かける順序を入れかえても答えは同じです。)
6を4回足しても、4を6回足しても、結果は同じになることに注目しましょう。
かけ算の結果を「積」といいます。「4と6の積は24」のようにいいます。かけ合わせる数、ここでは4と6を「かけられる数」「かける数」、まとめて「因数」といいます。
図で表すかけ算
かけ算は、長方形の面積として図で表せます。4 · 6 の例で考えましょう。1辺の長さが 4、もう1辺の長さが 6 の長方形をかくと、次のようになります。
この長方形の面積を求めます。つまり、長方形の中にある小さな正方形を全部数えます。
小さな正方形はちょうど24個あります。なぜでしょうか。6個の正方形の列を4段重ねたので、やはり和 6 + 6 + 6 + 6 = 24 になるからです。
0をかけるかけ算
どんな数に0をかけても、答えは0になります。理由は簡単です。さっきの例でいえば、「健太くんのところへ1回も行かずに、デコピンを6回する」ということです。デコピンは6回することになっていても、1回も行かないのですから、今回、健太くんは無事です。
図でも示せます。積 5 · 0 を表す図は次のようになります。
かける数が0なので、長方形の1辺の長さも0になります。そのため長方形はつぶれて線分になり、面積はありません。
計算の順序
かけ算は足し算や引き算より先に計算します。たとえば 2 + 3 · 4 なら、まず積 3 · 4 = 12 を求め、そのあとで和を計算します。積を求めると 2 + 12 になり、答えは 14 です。
先に足し算をすると、2 + 3 = 5、そして 5 · 4 = 20 となり、ちがう答えになります。これはまちがいです。
引き算でも同じです。10 − 8 · 2 + 7 は、かっこがあるものとして 10 − (8 · 2) + 7 と計算します。つまり 10 − 16 + 7 = 1 です。
SNSでよく見かけるひっかけ問題に注意しましょう。1 + 1 + 1 · 0 = ? のような問題です。0をかけているのを見て、すぐに答えは0だと書く人がたくさんいますが、それはまちがいです。かけ算が先なので、この問題は 1 + 1 + (1 · 0) = ? と同じです。
まずかっこの中のかけ算をして 1 + 1 + 0 = ?、それから足して 1 + 1 + 0 = 2 となります。正しい答えは 0 ではなく 2 です。
いちばんやっかいなのは、簡単な電卓でも答えが0になってしまうことです。なぜでしょうか。簡単な電卓では式全体を一度に入力するのではなく、少しずつ入力し、電卓は途中の計算結果を使って計算を進めます。このような電卓に 1 + 1 + 1 · 0 と打ちこむと、電卓はまず 1 + 1 = 2 を計算し、途中の結果 2 だけを覚えて 2 + 1 = 3 を計算し、最後に 3 · 0 = 0 を計算します。つまり、電卓は実際には (((1 + 1) + 1) · 0) を計算したことになります。
計算の順序を正しく扱える電卓や、式全体を入力してから正しく計算できる電卓もあります。手もとの電卓がそうでなければ、このことを覚えておきましょう。
かけ算を先に計算することについては、別の記事でくわしく説明しています。
九九
これからの計算のために、九九、つまり10までの数どうしのかけ算をすべて覚えておくと便利です(ここでは10の段まで載せています)。
まず、1の段から5の段です。
次に、6の段から10の段です。