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足し算と引き算

足し算と引き算は、もっとも基本的な計算で、日常生活でも欠かせません。足し算はいろいろな対象について考えられますが、ここでは整数の足し算だけを扱います。

足し算

足し算はプラスの記号 + で表します。足し算で足し合わせる数を「項」といいます。たとえば 2 + 3 を計算するとき、2も3も項です。計算の結果を「和」といいます。2 + 3 = 5 の5が和です。

足し算は、ほとんどどんな数でもできます。1、5、157のような自然数でも、-4、-74のような負の数でも足せます。さらに、有理数、つまり分数や、π のような実数、そして複素数も足せます。数以外にも、行列やベクトルのような対象を足すこともできます。

足し算は、よくりんごの山を使って説明されます。かごにりんごが3個入っていて、だれかがさらに4個くれたら、りんごは何個になるでしょうか。3 + 4 = 7 で、7個です。

大きな数の足し算

17564と3272を足しなさいと言われても、暗算ですぐに答えるのは難しいでしょう。そこで、電卓を使うか、紙と鉛筆で計算します。電卓の使い方はここでは取り上げず、紙に書いて計算する方法(筆算)を見ていきます。

足す数を上下に並べて書き、右端をそろえます。こうすると、同じ位(十の位、百の位など)がたてに並びます。2つの数の下には横線を引きます。次のようになります。

175643272

ここから、たてに並んだ数どうしを足していきます。和が10より小さいときは、その和をそのまま線の下に書きます。いちばん右、つまりいちばん小さい位から計算します。最初は 4 + 2 で、6です。6は10より小さいので、線の下に6を書きます。

1756432726

次は 6 + 7 です。これは 13 で、10以上になります。このときは、線の下に一の位の数字だけ、つまり3を書きます(13から10を引いた数です)。

17564327236

線の下に書かなかった1はどうなったのでしょうか。また、この1は何を表しているのでしょうか。いま計算しているのは右から2列目で、これは十の位です。つまり、実際には十の位どうしを足していて、60 + 70 = 130 を計算したことになります。そのうち 30 だけを書いて、100 はあとに回しました。いつ使うかというと、次の列の計算です。次の列では百の位の数字を足します。十の位の計算で百が1つ余分にできているので、その百を次の足し算に加えればよいのです。これを「繰り上がり」といいます。

したがって、次の列では 5 + 2 ではなく 5 + 2 + 1 を計算します。この1が、前の列から繰り上がった百を表しています。和は8で、10より小さいので、線の下に8を書きます。

175643272836

この列からは千の位への繰り上がりがないので、次は 7 + 3 = 10 だけを計算します。10は10より小さくないので、線の下には一の位の数字を書き、1を次の列に繰り上げます。線の下に0を書き、一万を1つ次の列に持っていきます。

1756432720836

最後の列には、上の段にしか数字がありません。下の段は0だと考えて 1 + 0 を計算し、前の列から繰り上がった1も忘れずに足します。1 + 0 + 1 = 2 なので、線の下に2を書きます。

17564327220836

これで計算は終わりで、17564 + 3272 の和が求められました。

筆算のアニメーション

下の欄に2つの自然数を入れると、筆算の手順をアニメーションで見ることができます。

+ =

数直線で表す足し算

足し算は数直線を使って図で表すことができます。数直線は、すべての数を目盛りで表した直線で、たとえば次のようになります。

数直線

この数直線で2つの数の足し算、たとえば3+4を表すには、次のようにします。まず、原点、つまり0から始まり3で終わる線分をかきます。足し算では、出発した点から右向きに線分をかきます。

長さ3の線分をかいた数直線

次に、4を数直線上にとります。ただし今度は3から始めて、そこから右へ長さ4の線分をかきます。

和 3+4 を表した数直線

2本目の緑の線分が終わった点が、計算の結果を表します。3 + 4 = 7 です。

引き算

引き算は足し算の逆の計算です。ある数 a に数 b を足し、そこから b を引くと、もとの a にもどります。158,748 − 99,575 を例に、手順を見てみましょう。足し算と同じように、2つの数を上下に並べて書きます。

158748−99575

足し算と同じように、結果は線の下に書きます。右から、つまりいちばん小さい位から計算するので、最初は一の位です。上の数字が下の数字より小さくなければ、線の下に「上の数字 − 下の数字」を書きます(言いかえると、下の数字が上の数字以下なら、そのまま引けます)。一の位では上の数字のほうが小さくないので、8 − 5 = 3 を書きます。

158748−995753

1つ左の十の位に移ります。ここでは上の数字が下の数字より小さくなっています。このときは上の数字に10を足してから、同じように「上の数字 + 10 − 下の数字」を計算します。結果は 4 + 10 − 7 = 14 − 7 = 7 です。

158748−9957573

十の位の引き算では、十を10個、つまり百を1つ借りてきました。これを「繰り下がり」といいます。次の計算では、このことを忘れてはいけません。百を1つ借りたので、次の列では百を1つ多く引きます。つまり、下の5に前の列からの1を足します。

百の位では、上の数字7が「下の数字 + 1」、つまり6より小さいかどうかを調べます。小さくないので、そのまま上の数字から下の数字を引けます。ただし、ここでも下の数字に1を足すのを忘れてはいけません。結果は 7 − (5 + 1) = 7 − 5 − 1 = 1 です。

158748−99575173

百の位では上の位から借りていないので、次の列には何も持っていきません。千の位では、どちらの数字にも何も足しません。ところが、上の数字8は下の数字9より小さいので、上の数字に10を足す必要があります。差は 8 + 10 − 9 = 9 になります。

158748−995759173

次の列には1を持っていき、下の数字に足します。9に1を足すと10で、上の5は10より小さくなります。そこで上の数字に10を足して、差を計算します。5 + 10 − (9 + 1) = 5 です。

158748−9957559173

ここでも上の位から借りたので、次の列に1を持っていきます。次の列では下の段に数字がないので、0と考えます。0に1を足すと1です。上の数字は下の数字より小さくない(いまは上と下が等しい)ので、そのまま引けます。1 − 1 = 0 です。

158748−99575059173

これで答えが出ました。先頭の0は取り除いて、158,748 − 99,575 = 59,173 と書けます。

数直線で表す引き算

引き算も、足し算と同じように数直線で表せます。ちがうのは線分の向きだけです。いまの点から右向きではなく、左向きに線分をかきます。たとえば 2 − 5 を計算するには、次のようにします。まず、数直線上に2をとります。2は正の数なので、正の向きにかきます。5は引くので、逆向きになります。

2を表した数直線

次に、マイナス5を表す2本目の線分をかきます。前の線分が終わった点、つまり2から始めますが、今度は逆向き、つまり左向きに線分をかきます。

計算 2-5=-3 を表した数直線