円錐の表面積
円錐の表面積は、わかりやすくいえば、円錐全体をつくったり、表面全体に紙をはったりするのに、紙や金属の板がどれだけ必要かを表します。円錐の体積と混同しないようにしましょう。体積は、円錐に水がどれだけ入るかを表します。円錐は2つの部分からできています。下にある円の底面と、その上で頂点に向かって細くなっていく側面です。
図では、底面の半径 r を赤、高さ h を青、母線 l を緑で示しています。母線は、頂点と底面の円周上の点を結ぶ線分です。
円錐の表面積の公式
先に公式だけを示します。底面の半径が r、母線の長さが l の円錐の表面積 S は、次の式で求められます。
1つ目の項が底面積、2つ目の項が側面積です。π · r でくくった形で書くこともあります。
底面の半径が r = 3、母線の長さが l = 5 の円錐を考えましょう。表面積は次のようになります。
答えに円周率が残るのが気になる場合は、近似値3.14を代入しましょう。
公式の導き方
底面はふつうの円なので、その面積は円の面積の公式から π · r2 です。
おもしろいのは側面です。側面を母線にそって切り開き、机の上に広げると、半径 l のおうぎ形になります。次の図は円錐の展開図全体です。赤いおうぎ形が側面、青い円が底面です。図では、展開図が組み立てられて円錐になり、また開きます。
おうぎ形のオレンジ色の弧は、切り開く前は底面のふちでした。そのため、弧の長さは下のオレンジ色の円周と等しく、円周の長さ 2π r です。半径 l の円の円周全体は 2π l です。おうぎ形が半径 l の円全体に占める割合は、弧の長さが円周全体に占める割合と同じで、次のようになります。
前の例の円錐では円全体の5分の3で、図のおうぎ形も同じ大きさです。円全体の面積は π · l2 で、側面はそのうちの
側面積に底面積をたすと、公式 S = π · r2 + π · r · l が得られます。
例題:紙の三角帽子
パーティーのために、円錐の形をした紙の三角帽子をつくります。帽子の口の半径は8 cm、高さは15 cmにします。紙は何 cm² 必要でしょうか。
ただし、公式に必要なのは高さではなく母線 l です。高さ、半径、母線は直角三角形をつくるので、母線の長さは三平方の定理で求められます。r = 8 と h = 15 を代入します。
2乗を計算します。
最後に平方根をとります。
ここに落とし穴があります。帽子には底がありません。公式全体を使うと底のついた帽子ができてしまい、とてもかぶれません。そこで、側面積だけを計算します。
円周率の近似値を代入します。
帽子には、およそ427 cm² の紙が必要です。これに、はり合わせるためののりしろが少し加わります。
計算ツール
底面の半径と母線の長さを入力してください。単位は欄ごとに切りかえられます。この計算ツールは円周率の正確な値を使うので、結果は75.36より少し大きくなります。
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